- 売れてない芸人って、どんな生活をしているの?
- 売れてない芸人って忙しいの?
- 吉本の売れてない芸人って、普段何をしているの?

売れない芸人って、普段どんな生活をしているの?
これが気になるから、あなたはこの記事にたどり着いたようなものでしょう!



私は大阪吉本に所属して10年経っています。
今を持って全く売れておりません😭
この記事は「売れてない芸人がどんな生活を送っているか?」について解説します。
1口に「売れてない!」といっても、以下の要素の違いで、どんな生活をしているのかは変わります。
- 所属事務所はどこか?
- バイトは昼勤か、夜勤なのか?
- 「ちょっと売れている」のか「全くの無」なのか?
- 「実家暮らし」か「一人暮らし」なのか?
- 実家は金持ちなのか?
- 「ライブがある日」なのか、またそのライブは何時から始まるのか?
- ルームシェアをしているのか?
これらの要素の組み合わせで、売れてない芸人の生活は変わる!
というのが僕の持論です。
もっとつきつめると「東京吉本か?」「大阪吉本か?」でも少しの違いはあるでしょう。
また「NSC在学中」と「NSC卒業後」でも違います。
なのでこの記事で書く人物設定
「大阪NSCを卒業直後の芸歴1年目の男芸人。コンビを組んで漫才をしている。
そして、漫才劇場に出れるようにがんばっている!全く売れてない芸人」とします。
まぁ要するに、二十歳ぐらいの僕ですね😊
この記事を読めば、これから大阪NSCに入る人は「NSC卒業後はこんな生活を送るのか〜!」ということがわかります。
それでは参りましょう!売れてない芸人はおおむね、こんな生活をしています。
- ひたすら『UP TO YOU』に出演し、劇場メンバーになることを目指す
- 吉本のオフィシャルな舞台に出れるのは、月に3回ぐらい
- ライブがある日以外は、基本的に「バイト」・「ネタ作り」・「ネタ練習」の3つが中心
- 「NSC生の時」と「NSC卒業後」で、ヒマなのはNSC卒業後
- 『UP TO YOU』以外に大きなイベントは、『M-1』『キングオブコント』『R−1』
それぞれ解説します。
売れない芸人の生活①:ひたすら『UP TO YOU』に出る


吉本芸人はNSCを卒業後に、まずは『UP TO YOU』というライブに出ます。
『UP TO YOU』とは、吉本興業が主催する、吉本の最底辺お笑いライブです。
吉本の最底辺から脱出するなら、この『UP TO YOU』に出るしかありません。
まずはいかに早く、よしもと漫才劇場メンバーになれるかが最重要課題です。
吉本芸人として活動する以上、劇場メンバーにならない限りお話にならないですからね😭
「劇場メンバー」とは、なんばグランド花月の向かいにある、”よしもと漫才劇場”に出れる芸人のことを指します。
この劇場メンバーになれずに、芸人を脱落する人がほとんどです。
「UP TO YOUについて詳しく知りたい!」
という人はこちらも参考ください。
芸歴1年めでも10年めでも『UP TO YOU』に出るしかない
言葉は悪いですが、この『UP TO YOU』に出ている芸人が吉本の最底辺の芸人です。
芸歴1年めであろうが、10年めであろうが……
UP TO YOUに出ている限り、吉本最底辺芸人です。
そして芸歴1年めでも10年めでも、劇場メンバーを目す限り、同じような生活を送ります
「同じような」というのは、要するに金がなくてバイトするしかないということですね😁
吉本芸人としてあり続ける限り、『UP TO YOU』から逃れることはできないでしょう。
「よしもと漫才劇場の劇場メンバーについて知りたい!」
という方はこちら!
99%の吉本芸人が『UP TO YOU』に出続けて、終わっていく
芸歴10年を超えてもなお、『UP TO YOU』に出続けている芸人さんはいます。
吉本ではまず、劇場メンバーにならない事には、「スタートラインにすら立てない感」がありますからね😭
吉本興業の芸人は、全員でおよそ6000人いますが……
僕の推測では、5500人はこの『UP TO YOU』の地獄からいまだに抜け出せずに芸人生活を終えます。
- 「もう芸人で成功なんかしないんだから、やめておけ!」
- 「いまだに夢に挑み続けていて、凄いやつだ!」
芸歴10年を超えて未だに劇場メンバーになれてない芸人に対してどう思うのか……
それは、あなた次第です。
「芸人の残酷なところをもっと知りたい!」という人はこちら!
売れない芸人の生活②:吉本の公式な舞台は月2回ぐらい


芸人によって違うでしょうが、コロナ禍の底辺吉本芸人は、月に2回でも吉本のイベントに出れば良い方でしょう。
コロナ禍の現在は月2回、吉本の舞台に出れたら御の字
月2回ある、吉本のイベントの内訳は
- UP TO YOU1回
- MEKKEMON1回
これが平均的だと思います。
コロナの影響で「人前でネタをやる」のが少なくなっています。
感染拡大を防止する以上、舞台数を減らすしかないのでしょう。
特に底辺芸人の舞台なんか、お客さんよりも演者の数の方が多いのが日常茶飯事。
そうなると楽屋なんか3密しかないですからね😭
なんやったら、みんな舞台前で緊張してるから「口臭い」という4密めが現れるかもしれん🤣
コロナ禍の現在、吉本の舞台自体が少なくなっています。
5年前の吉本の底辺芸人のほとんどが、吉本ではないライブに出ていた
僕の考えでは、どれだけ少なくとも月5回は舞台に出たいですね。
つまり週1以上は絶対!
しかし底辺吉本芸人が月5回以上、吉本の舞台に出れることはほぼ不可能です。
じゃあどうすれば良いのか?
「吉本の公式じゃない舞台」に出たらいいんですね〜😊
5年以上前の吉本の底辺芸人は、みんなこうやって舞台に出ていました。
でも現在の吉本において、「吉本の公式じゃない舞台」に出るのは非常にリスクが高いです。
なぜリスクが高いのか?
気になるあなたは「闇営業騒動」とご検索ください😉
舞台に出れる回数自体が、昔よりも少ない
現在の芸歴1年めの芸人の方が、10年前の芸歴1年めより、舞台に出れる数が少ないでしょう。
なぜ現在の芸歴1年めの吉本芸人の方が、舞台に出れないのか?
理由は2つです。
- コロナ禍によるお笑いイベントの減少
- 吉本による、直営業禁止令
コロナ禍による舞台の減少は説明は不要でしょう。
もう1つの理由、直営業禁止!
闇営業問題で、吉本芸人は「吉本以外の舞台への出演禁止」になりました。
正確に言えば、インディーズライブへの出演は禁止!
という感じでしょう。
他の大手事務所からの出演依頼があれば、出れるはずです。
インディーズライブは、どこの馬の骨ともわからない人間が主催しているかわからないですからね😁
闇営業問題の発端もそうでした。
コロナが完全に終息しない限り、舞台に出れる数は少なくなりそうです。
売れない芸人の生活③:ライブがない日は「バイト」「ネタ作り」「ネタ練習」


- 「芸人さんって普段どんな生活をしてるんですか?」
- 「芸人って普段は忙しんでしょ?」
地元の三重県四日市市の知り合いから、こんな感じの質問を受けることがあります。
まぁ、三重はそこまでお笑いの文化は根付いてないですからね。
売れない吉本芸人は、みんなヒマ
- バイト
- ネタ作り
- ネタ練習
この3つをローテーションとして回すのが、売れない芸人生活の基本サイクルです。
「3つもあって、忙しいそうだな!」と思うかもしれませんが……
売れてない吉本芸人は、まぁヒマです!
というか吉本芸人だけに関わらず、売れない芸人はみんなヒマでしょうね。
「相方がネタを作っている」とかなら、更にヒマに拍車がかかります😉
それに月4〜5回しか舞台に出ないとなると、やることもありません。
「OLが日曜にショッピングに行く!」ような感じで、舞台があるだけです。
そして金もないからやることもありません。
「NSC生にとってのオススメバイトはあるの?」という人はこちら!
売れない芸人なんてただのフリーター
月に4〜5回しか舞台がないとなると、芸人なんて肩書きがるだけで実質ただのフリーターです。
昨今の芸人を見ていると
- コメンテーター
- 情報番組の司会
- あげくの果てに大学の臨時講師
なんかもやっており「芸人」の地位向上が、僕の学生時代に比べ明らかに見られますが……
ここまでの方々はほんの1部です。
僕も10年前から吉本にいますからはっきりと言います!
みんなしょうもないから、芸人なんてやってるですよ!
これは間違いなくそうです。
10年間芸人をやってれば、それは10年間フリーターをしているようなもんです。
売れない芸人の生活④:NSC卒業後の方がヒマになる


「NSC生」と「NSC卒業生」
忙しいのは、NSC生です。
ただし、例外があります。
NSC生の時に売れたら、NSC卒業後の方が……
というか、NSC在学中でも忙しくなります。
NSCを卒業するとヒマになる
NSCを卒業するとヒマになる芸人がほとんどです。
一般の人は、大学を卒業して社会人になって忙しくなり、自分の時間を持てなくなります。
でも芸人は逆ですね😁
NSCを卒業して吉本芸人になって、ヒマになりますね。
NSC生でも元々ヒマやのに、卒業してもっとヒマになります。
僕がNSC生活で後悔していることはこちら!
「毎日学生の夏休みを続けているようなもんや」
これは、相撲芸人:めっちゃさん(元 小褄取り)がおっしゃられた名言です。
「俺たち(芸人)は毎日夏休みを送っているようなもんや!」
めっちゃさんが、この会話を覚えている可能性はありませんし、そもそも俺の存在自体を忘れてる可能性もあります😀
僕との1対1での会話の名言です。
この発言は、今の僕の胸にも深く刻みつけられていますね。
売れない芸人というのは、大学生の夏休みのように(といっても俺は大卒じゃないけどね)
- 金はないけど時間はある
- いつも遊んでいる
- 合コンをしている
- サークル活動のような芸人活動をしている
- バイトをしている
これがずーっと続いているという感じです。
ただし、大学生よりも芸人の方がお金に困る生活を送ります。
まぁ多分、めっちゃさんは「名言を言うつもり」なんか一切なかったでしょう!
でも、僕はこの名言を覚えています!
「芸人になったら、地元の友達との付き合いはどうなるのか?」
という人はこちら!
✔️「芸人になる!」と言った時、身内はどんな反応をしたか?【友達編】
売れない芸人の生活⑤:『UP TO YOU』以外に大切な舞台は『M-1』『KOC』『R-1』


「NSCを卒業すると、卒業生の99%がよしもと漫才劇場の劇場メンバーになるために、『UP TO YOU』に出る!」
と言いました。
劇場メンバーになるまでの道のりは
- 『UP TO YOU』で1位を取る
- 『UP TO YOUサバイバルステージ』で上位半分に入る
- 『チャレンジバトル』で上位10位に入る
という順番です。
「劇場メンバーを目指す」のは、いわば地道に芸能界の階段を登っていくようなものです。
登山で例えると、1歩ずつ確実に山頂を目指します。
でも芸人には飛び級ような売れ方、ヘリを使って一気に8合目まで行けるような売れ方のできるチャンスがあるコンテストがあります。
それが
- 『M-1グランプリ』
- 『キングオブコント』
- 『R-1ぐらんぷり』
の3つです。
この中で別格で一気に売れるのは、『M-1』でしょう。
一般の方でもなんとなく、その感覚があるはずです。
『キングオブコント』もまぁ、いい感じですね。
『R-1』は……私から言えることはありません😭
『M-1』などで一気に売れるのが理想
ほとんどの吉本芸人が「劇場メンバーになって1歩ずつ山頂を目指すような売れ方」よりも
「M-1などで飛び級ような売れ方をする!」
後者の方が理想だと思っているでしょう。
僕もそうですしね😊
「辛く長い道を1歩ずつ確実に進んでいく」よりも
「一気にワープ的な売れ方をする」方が楽です。
実際に「M –1を優勝するまでは、劇場メンバーでも下の方やったコンビ」
がM−1優勝を機に、一気にスターの仲間入りを果たすことはあります。
M−1は、他のどのお笑いコンテストの中でも別格です。
12月下旬に開催される決勝にさえ行ってしまえば、売れる可能性がありますからね。
それに、結局TVに長年出れている芸人は『M−1』で売れた芸人がほとんどですからね。
やっぱり、M−1がいいですね!
『M-1』で結果を出すのは劇場メンバー
「M−1などで飛び級のような売れ方をするのが、全芸人のとっての理想!」と言いましたが……
『M−1』『キングオブコント』などで結果を出す人は、結局は劇場メンバーであることがほとんどです。
『UP TO YOU』で1笑いも取れないような芸人が、『M−1』の決勝なんかに行けるわけないですからね。
だから結局は、吉本芸人として売れることを目指す場合、「劇場メンバー」から逃れることはできないでしょう。
金属バットさんのような例外もありますけどね。
売れない吉本芸人の生活:まとめ


この記事では、吉本興業の売れてない芸人の生活について解説しました。
「大阪の吉本の芸人」を想定した記事です
大事なことなのでもう1度言いますが、この記事で解説したのは「大阪吉本の売れてない芸人の平均的な生活を想定した」
内容です。
まぁ、東京吉本でも他事務所の芸人でも、大きく変わらないでしょう。
吉本と他事務所さんの大きな違いは『UP TO YOU』というライブがあるかどうかです。
他事務所さんだと、どうやって芸能界の階段を上がっていくのか……
正直よくいわからないですね。
吉本とそこまで変わらないと思いますけどね😊
大阪の吉本の売れてない芸人の生活についてまとめ
- 『UP TO YOU』にひたすら出場する
➡︎まずは底辺から脱出しない事には、話になりません。 - 吉本の公式な舞台は月2回ぐらい
➡︎ コロナ禍の現在、吉本の舞台は少なくなっています - ライブがない日は「バイト」「ネタ作り」「ネタ練習」
➡︎とにかくネタを作って、ネタを披露する。売れない芸人はそれしかありません。 - NSC卒業後はさらにヒマになる
➡︎NSC生の時ですら結構ヒマです。卒業したら時間だけを持て余します。 - 『M−1』などで一気に売れるのが理想
➡︎ 『M−1』『キングオブコント』などで結果を出すのは、結局は劇場メンバです。
今や、SNSやyoutube・TikTokなどの全盛の時代です。
間違いなくテレビの時代は終わっているでしょう。
そもそもテレビすら置いてない人もいますからね。
僕もテレビは、ゲームをする時につけるのが9割です。
『M−1』も2000年代に比べれば、視聴率が落ちています。
テレビを見ないですからね。
僕がNSCに入ったのは2011年です。
当時はまだみんなガラケーでした。
NSC卒業と同時に一斉にスマホに変え出したと言う感じです。
「SNS」と言う言葉はありませんでした。
「SNS」という言葉はなかったというか……
「僕たちみたいな馬鹿な底辺芸人には、まだ『SNS』という言葉が浸透していなかった」
と言った方が正しいでしょう。
「今の時代にNSCに入る意味があるのか?」それを考えるのはあなたです。
少なくとも2011年よりは、NSCに入る意味は間違いなく薄くなっているでしょう。
何かしらの参考になれば幸いです!
以上!南方神起でした〜👋
ほな、また😆