お笑いの最大手事務所“吉本興業”。
昨今の「コンプライアンス遵守」のあおりを受けて、吉本もいわゆる「ちゃんとした会社」
になりました。
いや、まだ「ちゃんとした会社になろうとしている途中だ!」
なのかもしれませんが……
そんな吉本の芸人になりたい!
と思った人はまず、NSCに通うことになります。
吉本の運営するお笑い芸人養成学校「NSC」ですね。
そのNSCも時代の流れによって変わりつつあります。

はいどうも〜!
大阪吉本に所属の南方神起と申します〜!
僕は2011年にNSCに入学しました。
仕事柄、現役NSC生や卒業直後の芸人たちと話す機会に恵まれています。
彼らと話していると「NSCも変わったな」
と思うことがあります。
この記事は、昔のNSCと今のNSCの違いを10個解説します!
「これからNSCに入ろう!」
「NSCに入るかどうか、迷っている!」
とお思いのそこのあなたに、何かしらの参考になれば幸いです。
ほな、早速結論!
いくで!
【昔と今のNSCの違い10選】
- 入学金が40万円から50万円になった
- 地方NSCがある
- 入学者数の減少
- 年齢層の多様化
- 芸人の講師が増えた
- オンラインでの授業
- 退学時に授業料の返金がある
- 東京・大阪で別々の運営になっている
- ちゃんとした学校になった
- YouTubeの受け入れ
それぞれ解説します。
NSCの今と昔の違い、10選


昔と今のNSCの違いについて10コ解説します。
挙げればもっとありますが……
挙げ出すとキリがないので、10コにしますね😀
入学金が40万円から50万円にUP!
まぁまずこれ!
僕がNSCに入学した年の入学金は40万円でした。
しかし、現在の入学金はは50万円です😃
僕がNSCに入学した年と、今では税率も違いますからね〜。
しゃあないといやぁ、しゃあないです。
おそらくそのうち、60万に値上げすると思いますよ!
ちなみに後述する「地方NSC」の入学金は40万円です。
地方NSCが誕生した
いつから出て来たのか……
どのタイミングで出て来たのか、イマイチよくわかりませんが……
今は、東京・大阪以外の地方にもNSCがあります。
- 名古屋
- 札幌
- 広島
- 福岡
- 沖縄
この5つの地区にNSCがあります。
▶︎ NSCの学院一覧
地方NSCは入学者おるんか?
ちなみに地方NSCですが……
大阪にいる僕からすると「ホンマに実在してんのか❓」
と思うぐらい、はっきり言って影は薄いですね😅
「入学者おんの❓」
とすら思ってしまいます。
それに北陸と東北は、全くカバーできてないです!
「吉本興業:東北事務所」が宮城にあるのに、なぜ宮城にNSCがないのかは謎です。
もしかしたらサンドウィッチマンさんや、狩野英孝さんのような非吉本勢が強すぎて、東北には吉本が進出できてないのかもしれないですね😄
知らんけど。
ちなみに「東北事務所」が宮城県仙台市にあって、「福島事務所」が福島県郡山市にあります。
なぜ東北に2つも事務所があるのか?
これも謎です😀
何をしてんのかすらも分からないです😄
九州にはNSCが2つある
九州には、「福岡」と「沖縄」に2つのNSCがあります。
福岡に作るのは納得です!
吉本芸人が東京・大阪に次いで成功している地域は福岡吉本ですからね!
名古屋ではないんです😭
でも沖縄にあるのはなぜなんでしょう❓
「沖縄国際映画祭をやってたから」とかそんな理由かもしれません😃
まぁ正直ね、沖縄に事務所を作った理由なんか
「社員が沖縄で遊びたいから❗️」
以外に理由なんかない気もします😁
入学者数の減少
最近のNSCの入学者数は減少傾向にあります。
僕が入学した2011年の大阪NSCの総入学者数は、680人ぐらいです。
しかし、ここ1~2年の入学者は400人ぐらいだそうです。
その理由は僕が思うに2つ
- YouTubeの登場
- 少子化
まぁやっぱり「YouTube」の存在はでかいです!
僕がNSC生の時に、今みたいなことになってるなんて思わなかったですから。
全盛期は東西それぞれで1000人を超えていた
「俺がNSC生やったときは700人弱ぐらい入ってたで❗️」
こう言うと、NSC卒業して間もない芸人たちにはびっくりされることが多いです😱
しかし、僕が入った2011年ですら最盛期の入学者には遠く及ばないんですわ!
おそらく最盛期はこんな感じ!
- 東京NSC2000人
- 大阪NSC1500人
そして当時の入学金は40万円。
3500✖︎400,000=14億円
そらね、他事務所もお笑い学校を作りますよ😄
それでも芸人の供給過多である
いくら「NSCの入学者数は減っている」
とはいえ、それでも芸人の数は多すぎます。
吉本以外のお笑い事務所がすべて消えたとしても、全吉本芸人の需要はないでしょう。
それに芸人は今後、インフルエンサーやYouTuberとも戦っていかないとダメ!
と言った方がいいかもしれませんね😭
年齢層の多様化
2010年ぐらいまでのNSCは、中卒か高卒で芸人になる人がほとんどでした。
しかし現在は、入学者の8割が大卒です。
僕がNSCに入って、初めにびっくりしたのはこれですね。
僕は高卒後すぐにNSCに入るお金はなかったので、1年間フリーター生活をして入学金を貯めました。
なので20歳になる年齢のときにNSCに入学しました。
「まぁ平均年齢はトップクラスで俺が上やろうな〜」
入学当初はそう思ってました。
でもいざ入学するといあら不思議!
ほとんどが大卒で、僕よりも年上でした😳
「え〜❗️みんな大学出てるのに芸人なるんや❗️」
これが僕の第一印象でした!
下は中卒〜上は定年後のおじさんまで、様々な生徒がいる!
それがNSCです。
僕の同期の西山工務店がその1人です😄
大企業、竹中工務店で定年後にNSCに入った人間です。
僕の期は西山工務店ともう1人、60歳を超えたおばさまもいらっしゃいましたよ😃
現役の芸人による講師が増えた
昔と違いNSCは現役芸人による講師も増えています。
僕の期では
- 中田カウス師匠
- 月亭八方師匠
- 木村祐一さん
ぐらいしかいなかったですけどね😭
まぁね、「名前も顔も分からない人」よりは、「知っている人」
に教えてもらった方が安心感はあるかもしれません😀
オンラインでの授業が増えた
自分がNSCだった2011年当時でも、すでにこのテクノロジーは存在してましたが……
当時は「オンライで講義を受ける!」
この発想は一切なかったですね!NSCでは!
まさに『ガキ使』の板尾の嫁の名言「その発想はなかったわ!」です。
でも今は違います。
講師が東京の自宅にいながら、大阪のNSCで授業を受けたりします。
吉本にとってこの「オンライン配信」は、コロナ禍で特に伸びた領域でしょうね!
ライブ配信がまさにそれ!
ただ、オンラインで授業する空気感はどうなの?
オンラインで多数の生徒とつながり、一斉に授業することができるようになりました。
それにより「ネタ見せ」の授業もオンラインですることもあったそうです。
というか、今も時にはあるでしょう。
ただまぁこれはどうなんでしょうね❓
お笑いのネタをオンラインで講義するのは……
「お笑いは空気が大事や❗️」
みたいなことはよく聞くでしょう?
その空気は、オンラインではあまり伝わりづらい気がします。
普通の授業でオンラインはいいでしょうけど……
お笑いの……特に「ネタ見せ」をオンラインの画面越しでするのは、なかなか難儀やと思います😄
ダンスの授業もオンラインでした
コロナがピークの年は、教室に集まって授業できません。
なので「ダンス」の授業も、各々が家でいる状態でしていたそうです😃
家で本気でダンスなんかできるわけないですよね❓
やのに「おまえちゃんと踊れ❗️」
怒られるそうです😁
このあたりは「さすが吉本❗️」です。
退学時に授業料の返金がある
僕が近年の吉本興業の対応で最も「良くなったな❗️」
と思ったのがこれです。
退学時に授業料の返還がある
NSCに通うのは1年です。
今のNSCは途中退学すると、ある程度の授業料の返還をするそうです。
10年前なんか一切返金なかったですよ😭
にも関わらずホンマに入学1週間でやめていく生徒もいましたからね😀
東京・大阪で別々の運営をしている感がある
今のNSCはなんというか、東京と大阪でそれぞれ別々で運営している感じがします。
東京と大阪で講師が別々
僕が現役生だったときは、東京も大阪も同じ講師でした。
しかし、今は「東京にしかいない講師」、「大阪にしかいない講師」
もいらっしゃるそうです。
もちろん、現在でも「大阪・東京どちらでも講師をしている!」
というかたもいらっしゃるでしょう!
なので、「なんとなく東京・大阪で別々やな!」
と思います。
地方NSCなんか、講師おるんか?
ちなみに先述した地方NSCですが……
普段、東京・大阪でお仕事をされてる講師が地方に行かれてるんですかね❓
地方NSCの講師なんか「よく分からん、ヒマな人間が講師しとるだけちゃうんか❓」
って、正直思ってしまいます😃
NSCの講師といえど、別にNSCの講師だけをしているわけではないです。
そこが、普通の学校と違います。
「いろんな仕事がある中、NSCの講師もしている」
という感じです。
なので仕事があるかたは、わざわざ地方に行って講師をするのか❓
という疑問はぬぐい去られへん!
地方NSCなんか、「そもそもホンマに機能してんのか❓」
とすら、僕なんかは思ってしまいます🥹
まぁそれに本当に芸人になりたいなら、大阪か東京のNSCに通うべきやと……
僕は思います。
10万円高くとも、東京・大阪に通うべきです!
ちゃんとした学校になった
NSCの今と昔の、ある意味最も大きな違いはこれですね。
今はちゃんとした学校になってます。
というか、「ちゃんとした学校になった!」
と信じたい!
まぁ僕がNSCに入ったときも、だいぶ普通の学校になってましたけどね😃
ただ、当時と今では決定的に違うことがあります。
闇営業騒動の前後、NSCにコンサルが入ったそうです。
そのコンサルが当時のNSCの運営形態を見て一言!
「NSCはひとつだけ明らかに、他の学校と違うことがある!」
と言ったそうです。
それは何か?
「この学校は生徒の創作物に対して講評をしているが、創作物そのものの作り方については一切教えていない」
つまり、「生徒が作ったネタに対してあれこれ言うが、ネタの作り方そのものは一切教えていない!」
これが、普通の学校とNSCの決定的な違いです。
例えると、数学のテストの採点だけはするが、問題の解き方は一切教えない!
ということです😃
これを言われ吉本の幹部はこう言いました。
「盲点やったわ!」
僕もこの話を聞いて、こう思いました。
「確かにな❗️その発想はなかったわ❗️」
このことからNONSTYLEの石田さんが、ネタの作り方の講師としてNSCに入ったそうです。
YouTube・SNSの浸透
最後に書く違いはこれ!
僕がNSCに入った2011年と、現在の違い……
これはもう、あなたにも当てはまることです。
YouTube・SNSの登場です。
「ガラケー」から「スマホ」に変わった!
とも言えるでしょう。
ただこれは「NSCが変わったこと」
などという範疇を超えています。
「時代が変わった!」
です。
これを「昔と今のNSCの違い10選」に入れるかどうかはかなり迷いました……
でも「入れる!」という決断をしたわけでございます😄
別に入れなくとも、他にありますけどね……😅
YouTubeをやっているNSC生なんかいなかった
2011年。
僕がNSCに入ったときは、 YouTubeなんかやっている人なんか全くいなかったです。
というか、もしYouTubeをやっているなら、「そんなわけ分からんもんするなら、芸人なんか辞めろ❗️」
ぐらいの感じだったでしょう。
この話を、今のNSC卒業直後の芸人と話をするとけっこう驚かれますね😀
でもホンマにそうでしたよ!
僕がNSC生のときは、まだみんな「ガラケー」でしたから。
メールアドレスで同期と連絡を取り合ってましたよ!
- NSC生のとき ➡︎ ガラケー
- 芸歴1年目 ➡︎ ガラケー
- 芸歴2年目 ➡︎ スマホに変える
- 芸歴2年目の終わり頃 ➡︎ 「LINEという存在」を友達に教えてもらう
こんな感じでした。
ちょうど二十歳のときは「ガラケー」です。
「SNS」という言葉が一般的になったのは2014年ぐらい
今や「SNS」という言葉は当たり前にように使っています。
でも「SNS」って言葉が出てきたのって、2014年ぐらいですよ。
日本やったら「LINE」が一般的になった頃に「SNS」も一般的になりました。
僕が高校〜二十歳ぐらいのときは「mixi」が大流行でした。
mixiも今の時代でいう「SNS」です。
でも「mixiはSNSの括りの一つだ!」
という発想はなかったです。
なぜなら「SNS」という言葉が普通ではなかったから😄
NSCに入りたての僕に「SNSは何やってる?」
って聞いたら、『SNSって何?」て言われますよ!
でもこれは俺だけじゃないです。
みんなそうでした😃
吉本興業も変わろうとしている!多分ね!


上の章では「NSCの違い」について書きました。
吉本興業という大きな輪の中にあるNSCの違いね😀
まぁ「NSCが変わった!」
のなら、その母体である「吉本興業」も変わっているでしょうね!
特に大きく変わったのは「コンプライアンス講習」やと思います。
僕が芸歴1年めの2012年にはすでに、年1のコンプラアンス講習はありましたが……
多分それをやるようになったのって、それぐらいからやと思いますよ!
島田紳助さんの引退をきっかけにやるようになったんじゃないかな?
というかこの「コンプライアンス」という言葉もNSCに入ってから知りましたわ❗️
高校生のときにこんな言葉知らなかったですもん😃
さらに言えばバイト先の二十歳の学生さんには島田紳助さんも知らないというね😀
お笑いやってる二十歳ぐらいはやっぱり知ってますけど、そうじゃなければ知らない人は多いんじゃないかな❓
そして2019年の闇営業問題を経て、さらに変わろうとしている!
ということでしょうか……
俺が経験した「ノーギャラの仕事」もさすがに今はないと思いますよ!
僕は2015年にやった仕事で、未だにギャラ振り込まれてない仕事がありますから😭
まぁ僕は社員ではないので、「吉本興業」という会社のことをあれこれ言うのはこの辺にしておきましょう😃
それは「言えないぐらい、重大な闇を知っている!」とか
「会社から謎の圧力がかかる!」とか……
そういうことじゃないですよ!
“社員”と“芸人”はやっぱり違うと思いますから!
この記事の目的はあくまで「NSCの昔と今の違い」を書くことです。
さらに大きな「吉本の違い」を書くことではありません😭
そこまで書き出したら、長すぎて誰も読まへんわ!
今、この時点で6000文字ぐらいいってますから!
NSCの昔と今の違い【10選】:まとめ


この記事は、吉本興業のお笑い芸人養成学校「NSC」の昔と今の違いについて10個書きました。
- 入学金が40万円から50万円にUP!
➡︎ 「物価高騰」「税率増加」の波に、NSCも飲まれました。
地方NSCは今も40万円です。 - 地方NSCの誕生
➡︎ NSCの公式サイトに載っているので、もちろんあるんでしょうが……
でも実在しているのどうかすら怪しいです。 - 入学者の減少
➡︎ 「入学者が減った!」と言っても、未だに芸人の供給過多です。 - 年齢層の多様化
➡︎ 僕の後輩芸人に“おばあちゃん”がいます。
東京なので会ったことはないですけどね! - 現役芸人の講師が増加
➡︎これはね、羨ましいですね〜! - オンラインでの授業の誕生
➡︎ 画面越しにお笑いの空気感は伝わるの?と思いますが……
まぁ時代の変化ですね! - 退学時に授業料の返還
➡︎ 闇営業問題でこうしたんやと思います! - 東京・大阪で別々の運営をしている感がある
➡︎ 「東京にしかいない講師」「大阪にしかいない講師」
がいらっしゃるそうです。 - ちゃんとした学校になった
➡︎ 生徒に問題の解き方を教える、ちゃんとした学校になりました。
それまではテストの採点(ネタの講評)をするだけでしたから。 - YouTube・SNSの登場
➡︎これをもはや「NSCの変化」などという狭い枠のことではありません。
時代の変化です!
2025年現在の日本は「オーバーツーリズム」が問題になってます。
日本各地の観光地に外国人が多すぎる問題です。
僕が2024年10月まで働いていた「通天閣」も、外人が多すぎます。
逆に言えば、外人が来ないと収益がほぼ発生しないと思いますよ!
そんな日本各地の観光地が、外人の多さに四苦八苦している中、全く外人が訪れない観光地があります。
それが吉本の劇場です😀
日本で最も外人が訪れない観光地って、吉本の劇場やと……
僕は真剣に思ってますよ!
僕のバイト先にニュージーランド国籍の人がいます。
彼は、日本語は問題なく喋れます。
母親が日本人とのことで、なんばグランド花月にお笑いを見に行ったそうです。
日本語は全く問題のない彼でも、お笑いは全くわからなかったそうです😭
まぁ彼の母親は涙流して笑ってたのは一安心でした!
お笑いがこのあたりのハードルを超えるのはなかなか厳しいでしょうね〜😭
グローバルな流れに取り残されそうな有名企業、それが吉本興業です。
以上!
ほなね〜😆